山田洋次監督の新作、「家族はつらいよ」がついに
封切されましたね。この作品には「東京家族」の
キャスト陣も多く出演されていて、監督の演出の
厳しさを語ったエピソードなども披露されました。

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山田洋次(やまだようじ)監督 プロフィール

目次

別名義  山田よしお
生年月日 1931年9月13日(84歳)
出身地  大阪府豊中市
活動期間 1954年〜
最終学歴 東京大学法学部

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山田洋次監督は、代表作「男はつらいよ」等で知られる
日本を代表する名監督ですね。
「男はつらいよ」は私も小さい頃からなじみのある
映画で、この作品で山田洋次監督を知りました。

彼のデビュー作は1961年の「二階の他人」で、
そこから55年もの間、第一線で活躍しているんですから
その凄さがよく分かりますね!もちろん現在も現役で
頑張ってらっしゃいます。

 

落語の影響を深く受けていて、その作風はユーモラスで
非常に人間味溢れるものが多いです。

そのため役者陣にもわざとらしくない自然な演技を
要求したり、現場のリアルな空気と閃きを
大事にするため、絵コンテをきっちり作ることも
無いそうですよ。

 

怪物的な作品数

彼の映像作品はざっと144作にも及びます。
年換算で2〜3作品に携わっている事になりますから
そのバイタリティには感服します。

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1978年公開の「幸福の黄色いハンカチ」は、
日本アカデミー賞最優秀監督賞を
1966年「運が良けりゃ」はブルーリボン賞監督賞を
受賞するなど、作品としての経歴も素晴らしいですね。

 

なお、「幸せの黄色いハンカチ」はアメリカで
リメイクもされています。そちらのタイトルは
「イエロー・ハンカチーフ」と言って
主演がウィリアム・ハートでした。

監督のオリジナル版でヒロインを演じていた
桃井かおりさんが、モーテルの女主人役で
カメオ出演されていたのも印象的でしたね。

 

東京物語のリメイク、東京家族

山田監督は、小津安二郎監督の映画に対して
「何も起きずつまらない」等、批判的な目で
見ていました。

ところが、尊敬する黒澤明監督が自宅で
小津安二郎監督の映画を熱心に鑑賞している姿を受け
自身の映画の中に、「小津節」が取り入れられるように
なったと言います。

 

その典型が、小津監督の映画「東京物語」のリメイク版
「東京家族」です。

「東京物語」は現代の家族関係の問題を描いた
作品でしたが、山田監督が「東京家族」を撮る際に、
小津監督作品を「素晴らしいお手本」
「精一杯真似しようとした」と語っていました。

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その想いは「東京家族」に良く現れていて
風景の撮り方、人物の配置など、東京物語の特徴を
前面に出していて、ともすれば彼の持ち味を
無視しているかのような印象さえ受けました。

 

つらいよシリーズ再び!?家族はつらいよ

3月12日に、ついに山田洋次監督の新作
「家族はつらいよ」が公開されましたね。
男はつらいよシリーズ終了から、実に20年ぶりの
つらいよシリーズになるんでしょうか?

 

物語は、監督の得意とする「家族」をテーマに
離婚騒動からくるドタバタを生き生きと描いてる
作品になっています。

この「家族はつらいよ」は、「東京家族」で出演した
キャストが多く起用されていて、中でも蒼井優さんは
この「家族はつらいよ」の原案提供をされたとか!?

 

会見でキャスト陣と朗らかに談笑する監督の様子に
現場の空気感がよく現れているな、と思いました。
映画のCMもコミカルでエネルギー溢れる仕上がりに
なっているので、思わず見入っちゃいますよね。

まだ、公開されて間もない作品ですから
「つらいよシリーズ」になじみの無い方たちにも
これをきっかけに山田洋次ワールドの
ファンになるかも!?

 

厳しい演出家として

穏やかで、紳士的な風貌の山田監督。
実は、実際に映画を撮る現場での演出は
かなり厳しいと言われています。

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「東京家族」、「家族はつらいよ」で出演した
蒼井優さんと妻夫木聡さんの取材で語られたのは
彼の、笑いと映画に対する姿勢の厳しさ。

 

徹底した計算の上に成り立つ笑いを追及した、
山田洋次監督の演出に、現場はピリピリムード
だったそうです。

そんな厳しい演出は、何と出演した犬にまで
及んだそうで、「う〜っ」とうなる犬に対して
彼が「何でワン!て吼えないんだ!」と
ダメ出ししたエピソードは、何か笑っちゃいますね!

 

そんな厳しさから生まれるのは、山田洋次監督の
映画テーマである、家族、愛、笑い。
今の時代だからこそほっこり出来る、温かい作品を
これからも創り続けていって欲しいですね。

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